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飯山一郎の『チャートで明日を読む!』
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 昨年からの世界金融危機は,百年に一度! と言われる未曽有の経済危機だ.
 世界が大恐慌に突入する可能性は,非常に高い.私は,必至! と見ている.
 ところが株式市場は,この深刻な危機を織り込んでいない.
 つまり,株価は,充分には下落していない.
 この原因は…,
1.日本政府の公的資金によるPKO(買い支え政策).
2.深刻さを甘く見ている楽観筋(例:日米の大衆投資家)の買い.
3.米国政府の金融市場への膨大な資金投入.
4.オバマの経済政策への期待.
5.金融当局による空売り規制などの強力な下落阻止政策.
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 以上の5大要因は,永久には続かない.
 いや,短期で終る.カンフル注射にすぎないのだから.
 ようするに株価下落は,これからが本番である.
 …と,悪いシナリオを想定しておいたほうが賢明だ.
 逆境を甘く見た者は,必然的に破滅してきたし…,
 最悪事態に備えた者だけが生き残り,勝者になった.
 …という相場の歴史の教訓は,忘れてはならない.
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 ところで…,
 「当たり屋に付け! 曲がり屋に向かえ!」 という相場格言がある.
 株価の下落局面で役に立つのは,「曲がり屋に向かえ!」という格言だ.
 曲がり屋の逆をやれば,儲かる,ということだ.さらに…,
 曲がり屋が,株価暴落に絶望し,音(ね)を上げた時が,大底! ということだ.
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 ここに,ひとりの悲惨な曲がり屋がいる.
 未来かたる氏.ネットでは有名人だ.
 彼は,証券会社の社員で,万年強気の買い推奨派だ.
 だから,負け続け! それも悲惨な状態になっている.
 先ず,かたる氏は,FRBによる3千億ドルの国債買い入れに狂喜して言う….
「買いしか出来ない証券マンが儲かる相場になりますね.」
 ホントかいな? (笑)
 あきれるというより,笑っちゃうのは…,
「僕にとって3年間の 極貧生活 も トンネルの出口が見えてきました」
というセリフだ.
 極貧になっても,まだ買い推奨….これは悲惨と言うほかない.
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 笑うというより驚いちゃうのは,次のくだり…,
 「売りは嫌いです.他人の不幸は蜜の味と言う精神が嫌いです.
 株式市場は,売りも買いも,他人が不幸になるか? 自分が不幸になるか?
 五分五分なのだ.これが分からない未来かたる氏は,無知無知の幼稚園児だ.
 むしろ,下落トレンドでは,買い方の投げが暴落を呼ぶ.
 そして,売り方の買戻しで,株価は反発する.
 この反発で買い方は,ヤレヤレと少しは助かるのだ.
 こんなことも知らない未来かたる氏が極貧になるのは,当然というか自業自得だ.
 可哀相なのは,無知無知の未来かたる氏のお客さんだ.
 おそらく破産寸前になっている客もいるはずだ.
.
 未来かたる氏.曲がり屋としては貴重な存在だ.
 彼の逆をやれば儲かるし…,
 やがて,彼が絶望してブログをやめる時,株は大底を打つのだから.
 いや,その前に,極貧に耐えられず,貧しさに負けて…,
 また,大損こいた客に激怒され,恨まれ,世間に負けて…,
 この町(兜町)から離れていくのだろう.
.
2009/03/23           飯山一郎

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