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飯山一郎の『チャートで明日を読む!』
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 NYダウは,「大崩壊型」の下落トレンドに突入した.
 株価は,少しは戻しても,次には大きく下げる.そして,底を打つまで,大きく下落していくだろう.
 いつ,底を打つのか? これは誰も分からない.しかし,「意外と底は浅い」などという楽観論が散見される間は底は打たない.絶望と総悲観のなか,音もなく,大底は形成されるのだから.
 今回の株価暴落の原因は,金融不安,原油高,インフレ,不況,ドル安だったが…,
ここにきて,さらに大きな下落要因が発生している.
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●まず,株価の下落そのものが下落要因だ.株価の下落は次の下落を呼ぶからだ.毎日,損切りの投げがでている.この投げに合わせて,新規の売りが出る.少し戻せば,「ヤレヤレ売り」が大量に出る.買いは少ない.これでは下がる以外にない.
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●相場を強引に下げようとする巨大パワーが存在する.ずばり言おう! 世界最大の投資銀行,ゴールドマン・サックスとポールソン財務長官だ.GSグループは,原油先物を大量に仕込んでおいて,露骨に買い煽る手法で原油相場を大暴騰させた.この原油高騰は,株安の原因である.また.シティやGMを執拗に叩き抜いている.彼らの思惑どおりに株価下落がすすんでいる.
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●3日.欧州中央銀行(ECB)は政策金利を引き上げた.これは,ユーロ高の誘因であるが,近々,ドル暴落を誘発することになる.
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●フォード,GM,リーマン・ブラザーズなどの大手企業と,地銀など中規模銀行の経営不安が高まっていること.これが新たな株価下落の誘因となってきている.株価が5ドルを割ったフォードなどは,逝くとすれば,一番手だろう.
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●株価下落は日米だけではなく,インドイギリス上海が,連日,年初来安値を更新するなど「世界同時株安」の様相を呈している.これが不安心理を助長して,株安の大きな原因となっている.株安そのものが株安の原因,これが株の恐いところだ.
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 株価の下落が通常の上下動サイクルなら,何の問題もない.
 だが,今回のNY株の下落は,バブル崩壊が原因である.
 しかも,住宅産業のバブル,(サブプライム)ローンのバブル,デリバティブのバブル.この大きな三つのバブルが破裂状態なのだ.このうち邦貨換算4500兆円以上というCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)というデリバティブの1割が弾(はじ)けても,450兆円である.弾けたら,経済恐慌は必定だ.
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 株価大暴落は,貧困を生み,絶望を育てる.貧困と絶望は,暴動を呼ぶ….
 今回のNY株の下落.これは甘く見ないほうがいい.
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2008/07/07    飯山一郎
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