チャートには,すべての情報が織り込まれる. ある読者から電話が入った. 「大暴落が近い.持ち株を全部売りたい」 と,かなり深刻そうだ. 「なぜ,そう思うの?」と質問すると, 「信頼している株式評論家がコラムに書いていた」 と言う. うーん.大問題である. この読者,大変頭がいい青年なのだが,最重要原則 ともいえる鉄則を忘れているからだ. 最重要原則とは何か? 株式市場は,常に見方が分かれている. 強気と弱気.買い方と売り方.ブルとベア. 正反対の見解が,常時,激しく対立している. しかも売り方と買い方が同数いる. だから売買が成立する. 大暴落が近い!…こういう見解は常にある. 大暴騰が近い!…これは私の意見だ. 本気で思っている.いくらでも理由はつけられる. 大切なことは,評論家の一方的な意見を信じない ことだ. 強気と弱気.ブルとベア.両者の意見を参考にする. そして参考にするだけ! あとはチャートをながめ, 自分の頭で考え抜き,悩み抜き,チャートのトレンド に忠実に売買することだ. なぜなら…, 強気と弱気.買い方と売り方.ブルとベア.市場の あらゆる情報と意見が織り込まれ,集約された結果が チャートであるからだ. 下のチャートを見てほしい. NY市場の分足チャートだ. 分足においてさえも,チャートは理論通りの軌跡を 描いて,まことに綺麗なW底になっている.
![]() (2007年10月24日,NYダウとNASDAQの分足チャート) 10月24日(水)のNY株式相場. ダウは,一時206ドル安と大幅に下げた. この日の全ての悪材料を織り込みつつ大幅に下げた. そして,長い底練りを経て,W底を形成し,好決算 や金利低下など全ての好材料を織り込んで,大幅上昇. 以上の経過が,上の分足チャートだ. この分足を日足にすると,下ヒゲの長い上昇線. そして,日足のトレンドは,全然崩れていない. 弱気になることはない!のである. (2007/10/28) 飯山一郎 |

