「傷だらけの人生」
歌手:鶴田浩二
作詞:藤田まさと
作曲:吉田正
古い奴だとお思いでしょうが、古い奴こそ
新しいものを欲しがるもんでございます。
どこに新しいものがございましょう。
世の中、何もかもすっかり変ってしまった。
生れた土地は荒れ放題、今の世の中、
右も左も真っ暗闇じゃござんせんか。
何から何まで 真っ暗闇よ
筋の通らぬ ことばかり
右を向いても 左を見ても
馬鹿と阿呆(あほう)の 絡み合い
どこに男の 夢がある
好いた惚れたとけだものごっこが罷(まか)り
通る世の中でございます。
好いた惚れたはもともと「こころ」が決めるもの
……こんなことを申し上げる私もやっぱり古い
人間でござんしょうかねえ。
一つの心に 重なる心
それが恋なら それもよし
しょせんこの世は 男と女
意地に裂かれる 恋もあり
夢に消される 意地もある
なんだかんだとお説教じみたことを申して
参りましたが、
そういう私も日陰育ちのひねくれ者、
お天道様に背中を向けて歩く、馬鹿な人間
でございます。
まっぴらご免と 大手を振って
歩きたいけど 歩けない
いやだいやです お天道様よ
日陰育ちの 泣きどころ
明るすぎます おいらには
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